幸せを運ぶ十七音

 

■立山の北壁削る時雨かな
(棟方志功)
 
■わが魂は海獣ならんと欲す
(石原慎太郎)
 
■不二筑波一目に見えて冬田面
(三遊亭圓朝)
 
■ぼたん雪が流れに消える 鳥の羽おと
(河村目呂二)
 
■夏の野に幻の破片きらめけり
(原 民喜)
 
■ギヤマンの船だす秋の港かな
(竹久夢二)
 
■寒鯉やたらひの中に昼の月
(小津安二郎)
 
■御山のひとりに深き花の闇
瀬戸内寂聴)
 
■間断の音なき空に星花火
夏目雅子)
 
■蓬餅あなたとあった飛騨の夜
吉永小百合)
 
■秋の陽をまぶたに乗せて駱駝ゆく
吉行和子)
 
■にごり江に夕日のあはし鴨下ル
市田ひろみ)
 
■天涯に一粒落ちて冬木立
(中島誠之助)
 
■菜の花の群れから離れ独り咲く
(増田明美)
 
■稲妻の去り行く空や秋の風
(稲妻雷五郎)
 
■顔見世や奈落に消ゆる御曹司
(大澤孝征)
 
■亡き妻が眠りし庭に彼岸花
(日野原重明)
 
■秋灯机の上の幾山河
(吉屋信子)
 
■陽炎に狐ふりむき消えにけり
(吉村 昭)
 
■目つむりていても吾を統ぶ五月の鷹
(寺山修司)
 
■水難の茄子畠や秋の風
(若尾瀾水)
 
■花はみな四方に贈りて菊日和
(宮沢賢治)
 
■村の子がくれた林檎ひとつ旅いそぐ
(渥美 清)
 
■春雨やジヨツトの壁画色褪せたり
(高村光太郎)
 
■行き暮れてここが思案の善哉かな
(織田作之助)
 
■さみだれの墨染衣濡らしをり
(松本幸四郎)
 
■うちの子でない子がいてる昼寝覚め
(桂 米朝)
 
■何もかも言ひ尽してや暮の酒
(三島由紀夫)
 
死なば秋露の干ぬ間ぞ面白き
(尾崎紅葉)
 
紫陽花や身を持ちくづす庵の主
(永井荷風)
 
春服の色教へてよ揚雲雀
(太宰 治)
 
■人去つて空しき菊や白き咲く
(芥川龍之介) 
 
■古郷を磁石に探る霞かな
(平賀源内)
                 
■秋立つやたたうに残るうすじめり
(福永武彦)
 
■鐘つけば銀杏ちるなり建長寺
(夏目漱石)
 
 

                  

            

                                 

  つれづれなるままに

 

■日本植物学の父・
 牧野富太郎の俳句 
 
■市川團十郎代々の俳句

■奈良より多武峯、そして山科へ

■原爆詩人・峠 三吉の未収録句

■歌舞伎役者・坂東彌十郎の俳句

■猫の俳句ー彫刻家・朝倉文夫

■彫刻家・北村西望の俳句

■陶芸家・小野珀子と俳句 

■コロナ禍における俳句

■建築家・山田 守の俳句      

■節分ー追儺、豆撒き、
 そして恵方巻へ 
 
■土屋文明と俳句
 
■江戸川乱歩の俳句    
 
■車持君与志古娘
 
■新元号 「令和」
 そして〝梅花の宴〟
 
■グレイクリスマス 
                                
■「今」 を詠む俳句で
 「過去」 を詠むメソッド
 
■写生と取り合わせ
 
■命の俳句
 ー狼となる金子兜太                
 
■風紋~青のはて2017~
 -宮沢賢治の終着
 
■天皇の白髪
 
■伊勢偉智郎の絵と
 いせひでこ、そして柳田邦男
               
■保武と忠良、
 そして坂井道子の句
 
■俳句への道(加藤楸邨)
                
■それでも鷹は飛んで行く
                  
■根岸庵律女
 
■銀河鉄道の恋人たち
 ーミュージカル・エレジー
 
■完了・存続の 「し」 について   

■『風叙音』 第十号刊行祝賀会  

■相良凧と友ゆうぎ    

■先生のオリザニン  

■三Hクラスの俳人たち

■ジャズライブより
 ーMALTA&銀座スウィング

■松井茂樹の光と翳

東 悠紀恵の美の世界

■最長老ジャズ・ピアニストの死                                 

■アイリーン・フェットマンの絵画

■マリー・ローランサンと堀口大學

                   

                                                 

  風叙音・fusionの和

             

■八木 健さんの句
 ―滑稽俳句の世界

          

              

                                         

  俳句は楽し―吟行記

         

■鳩山会館から旧古河庭園へ
 ー関口芭蕉庵・細川庭園
 
■川越ー喜多院・本丸跡・
 蔵造りの町並み界隈
 
■横浜ー山下公園・中華街・
 元町・山手界隈

■赤坂・迎賓館・四谷界隈

■鎌倉

■小石川後楽園・神楽坂・
 湯島天神・旧岩崎邸

■深川界隈

■上野・根岸

■葛飾柴又

■戸定が丘歴史公園

■21世紀の森と広場

■京都・大津吟行記

■飛鳥・吉野吟行記

          

                              

  受贈句歌集

        

■風薫る

■疑似幾何学者のほほえみ

句集 墨水

句集 一都一府六県

■花もまた

句集 街のさざなみ

■はじまりの樹     

■鬼古里の賦

■微熱のにほひ

■森の句集               

■大輪靖宏句集             

■槙

■こでまり

■路地に花咲く

■伊東肇集

■精霊蜻蛉

■鯊日和

■いのちなが

■過ぎ航けり

■夏の楽しみ

■福寿草

■月の兎

                   

      

            

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風叙音・fusionでは、一緒に俳句を楽しむ仲間を募集しています。

俳句に興味のある方のご参加をお待ちしています。「問い合わせ」メールにて、ご連絡ください。

      


                      

         

 風叙音・fusion の世界へようこそ!
 
ウエップ 「WEP 俳句年鑑 2024」 に、 「風叙音」 の
 
 9名の句 (各7句) が掲載されました。
 
  [笙鼓七波]
 
  ・息吹きては鬱勃たりし梅莟む
 
  ・朝寝する豊けき懈怠浸りつゝ
 
  ・観念の薫りたゞよふ朴散華
 
  ・玲瓏と水琴窟や夏帽子
  
  ・マリンバの音色つゝむや噴水虹
 
  ・醉芙蓉さても花顔に謎を秘む
 
  ・冬霧の晴るや透明けざやげり
 
  [永岡和子]
 
  ・廃線の跡地千本花吹雪く
 
  ・隠沼に踊りし蝌蚪や日射し受け
 
  ・踏まるるを好む車前草遊子かな
 
  ・古樹に吹く風音やさし樟若葉
  
  ・落葉踏みゆく薄ら日の女坂
 
  ・神さびて越後三山雪晴るる
 
  ・雪国に伽藍彫刻鎮まりぬ
 
  [永嶋隆英]
 
  ・煩悩のこゑ出しつくす猫の恋
 
  ・朝顔に夕べのことを聞かせをり
 
  ・百代や逢瀬こがるゝ二つ星
 
  ・稲光して天と地を結びけり
  
  ・横隊の一列赤し鶏頭花
 
  ・さゞんくわや木戸口せまき村の墓地
 
  ・鉄路弧に青光りして寒昴
 
  [渡辺眞希]
 
  ・天高し厚薄問はぬ父母の愛
 
  ・友情の言葉を添へし草の花
 
  ・大山の絵の色となる冬茜
 
  ・しなやかに春風似合ふ父の帽
  
  ・湖畔より見ゆる限りの春思かな
 
  ・紫陽花や土壌選べぬ花の色
 
  ・田園の蓮の群生清らなり
 
  [山田泰子]
 
  ・江戸古地図照らしてうまき浅蜊飯
 
  ・引鴨の海に風待ち三万羽
 
  ・戸を叩き訊ぬる人か白き雹
 
  ・語られし河童伝説胡瓜食む
  
  ・飛魚の胸鰭広げ透ける波
 
  ・蝦夷蕗や北の大地にカムイあり
 
  ・北山の杉の枝打谺せり
 
  [山口律子]
 
  ・秋高し寝転んで見る空のなり
 
  ・天上は国境のなき星月夜
 
  ・山門に阿吽の仁王秋澄めり
 
  ・水鳥のまとまりさうでまとまらず
  
  ・晴れよりも曇りの似合ふ枯野かな
 
  ・のどやかに土筆伸びたり戦火何処
 
  ・蒼穹へ右往左往の蔦若葉
 
  [山下文菖]
 
  ・霾や蝕まれゆく夕日影
 
  ・里山は真白き花の夏来たる
 
  ・万緑のおぼるるほどの森を抜け
 
  ・秋半ば急ぎ鳴き出す法師蟬
  
  ・葉隠れに羅漢の笑みや小六月
 
  ・寂寞の空に鳴くなり寒鴉
 
  ・極光の瞬の輝き冬の空
 
  [田中奈々]
 
  ・淀みたる池塘の蝌蚪や小宇宙
 
  ・雨上がり水鶏の嘴に光る魚
 
  ・雷雲の五つ連なり雨荒ぶ
 
  ・秋蝶の句帳に触れて詠み深む
  
  ・結ばれし赤糸ほどけ曼殊沙華
 
  ・一声を残し降り来る大白鳥
 
  ・年の瀬の姉さん被り玻璃光る
 
  [笠原しのぶ]
 
  ・初蟬の産声掠る霖雨かな
 
  ・紅耀の夏の落日燃えゆけり
 
  ・山頂の涼風抱へ下山とす
 
  ・街道に揺るる白羽の薄かな
  
  ・さはさはと君笑ふ声貴船菊
 
  ・猿橋の此方(こち)より彼方(をち)へ紅葉率る
 
  ・燃え盛る紅葉山越え越後路へ
 
「風叙音」 Vol.47(冬) は1月31日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.47(冬)
 
 
角川 「俳句年鑑 2024年版」 の 「諸家自選五句」 に、
 
 笙鼓七波の次の5句が掲載されました。
 
  ・律動の随にこゝろ春の波
 
  ・春雨の妙音となる夜の底
 
  ・いはゞしる瀑布水嵩(みかさ)の豊かなり
 
  ・美しき虚言(そらごと)の泡ラムネ噴く
 
  ・青鈍のわが影のびて盆の月
 
角川 「俳句年鑑 2024年版」 に、次の9句とともに
 
  「風叙音」 が紹介されました。
 
  ・会者定離しばし小粋に初松魚  笙鼓七波
 
  ・絡みつつ熟れてつややか山葡萄  永岡和子
 
  ・回生の大地に降る枯葉かな  森田 風  
 
  ・大鍋や湯気引き連れて冬来る  山田詠子
 
  ・芋の露零れて後の沈黙かな  純  平 
 
  ・遠目にもふはりと芽ばり柳かな  池田かほる
 
  ・蚕豆や包む綿毛の夢心地  熊谷力治 
 
  ・母に似し咳ひとつする霧の朝  大貫美千代
 
  ・酔芙蓉散りし一花の重み掌に  角田美智
 
「風叙音」 同人の金子宗彰が11月24日に第一句集
 
 『句集 ゆきあひ』 を上梓しました。
 
 
  ・つちのこの眠るふるさと木の根開く
 
  ・まだ峰の白きを仰ぎ卒業す
 
  ・妙高山(めうかう)の雪形見ずに父眠る
 
  ・一句添へマリンブルーの夏見舞
 
  ・もろこしを少し焦がして祖母の昼
 
  ・秋陽射すバトン渡す手受くる手に
 
  ・終電の灯は点となり虫の声
 
  ・秋の夜の新書かすかにインクの香
 
  ・妙高山(めうかう)に真白きものや大根抜く
 
  ・終電を降りてひとりの寒オリオン
 
「風叙音」 Vol.46(秋) は10月31日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.46(秋)
東京四季出版 「俳句四季」(10月号) の〈わたしの歳時記〉に、「秋の月」
 
 の文(記・七波)と「風叙音」の30名の秋の月の句が掲載されました。
 
 <文>

  俳句で「月」といえば〝秋の月〟を指す。それは秋から冬にかけて

 空が澄み、清澄な月が明るく大きく照りわたるからである。

  吉田兼好の『徒然草』に「秋の月は、限りなくめでたきものなり。

 いつとても月はかくこそあれとて、思ひ分かざらん人は、無下に心う

 かるべき事なり。」(第二百十二段)とある。春は空気中の塵や花粉で

 霞んで見え、夏は位置が低く地上の光の影響を受けてぼやけ、冬は

 位置が高く明るい星に邪魔されるのだ。

  陰暦七月十五日の月は盂蘭盆の夜であり、特別の感慨をもって

 「盆の月」という。

  やゝこしき話はあした盆の月  七波

  陰暦八月十五日の月が「名月」(芋名月)だ。古くから月を愛でる

 習慣はあったが、「十五夜」を特別視するようになったのは平安時代

 に伝わった中国の「中秋節」に由来する。

  ところで、名月が「満月」とは限らないことをご存知だろうか。こ

 れは陰暦の一か月が二九日または三〇日であるのに対し、月の満ち欠

 けの周期が約二九・五日であるからだ。

  立山に似合ひの月のかゝりけり  七波

 陰暦九月十三日の月が「後の月」(豆名月・栗名月)だ。肌寒さを感じ

 る頃で華やかな名月と異なり寂しい趣がある。中秋の名月と併せて

 「二夜の月」といい、同じ場所から両者を愛でることが大事とされた。

 一方だけ月見をする場合を「片見月」と呼んで形見にかけて縁起が悪

 いとされたのである。

  口紅の盛り多くして十三夜  七波

<句>

 ・盆の月遙けきことの多かりき  中村一声

 ・盆の月動画にオーブの光めく  華  音

 ・日をおうて心円かや上り月  永嶋隆英

 ・アフガンの子らの眼差月の弓  越谷万太郎

 ・夕月やすり足美しく舞ふ翁  中村達郎

 ・手招きて赤き名月共に愛で  山田詠子

 ・名月や笑ひ洩れくる窓二階  森田 風

 ・名月や独り飲む酒貧ならず  純  平

 ・けふの月円周率の無限大  田中奈々

 ・満月や足るを知らむとする心  山口律子

 ・満月に向かひて電車走り行く  中条美知江

 ・満月をグラスに映し触れにけり  高橋小夜

 ・海わたる光の道や望の月  吉田 弘

 ・椅子にゆれ醺然として月見酒  辻 教雄

 ・独り居の月見団子や人恋し  高井睦美

 ・雲梯に垂直となり月を観る  梅木かおる

 ・ナポリ湾海に暮れゆく月の影  渡辺眞希

 ・肘枕月から風の吹いてをり  笠原しのぶ

 ・月照らすベンチに影のふたつかな  駒田倭子

 ・曉天に貼り付けられし明の月  護  一

 ・淡々と生きて眺むる夜半の月  齊 正次

 ・月の秋影の絡みて付きまとふ  久下洋子

 ・コロナ禍の地球にありて月清か  山田泰子

 ・見上ぐるや月夜に浮かぶ天守閣  川上綾音

 ・月の蝕闇を照らせし赤き球  え  り

 ・あやしくも赤光ありて月昇る  山下文菖

 ・中天に信長の見し赤き月  金子宗彰

 ・君もまたきつと見遣るや後の月  西川ナミ子

 ・閉めかねて正座して見る十三夜  永岡和子

 ・いつとなく老いて二夜の月見かな  角田美智

 
「風叙音」 Vol.45(夏) は7月31日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.45(夏)
「谺」7月号「風叙音」 Vol.43(冬) が紹介されました。
 
  ▽「風叙音」 Vol.43 冬
 
     については、まずその装丁に触れずにはいられません。表紙は貴婦
    人像、裏表紙はダリ像でしょうか、更に作品の掲載ページには中世風の版画
    があしらわれているという凝ったもので、巻末の辞にある東洋と西洋の融合を
    デザイン的にも表現しようとする意思を感じます。
 
   ・風呂吹やわれは猫舌毒舌家  笙鼓七波 
     さて、風呂吹大根。一口頬張り、熱っ、となる。猫舌だ。しかしそんなことで
    はひるまない。猫を被っているだけだ、毒舌家たる本性はいつでも牙をむく用
    意があるのだぞ。堂々と開き直ったかの如き句。かっこいい。 
 
   ・返り花人の命のかくあらば  角田美智
     長く生きていれば、幾多の別れを経験します。感謝、後悔、様々な思いが、
    返り花を見る度に湧き上がる。最早どうしようもないのだけれども。切々たる
    句。
 
   ・重々しき手編みセーター捨てかねり  山口律子
     手編みのものは案外重い。目が詰まっているせいかもしれず、バランスが
    少しずれていたりするせいかもしれないが、それも含めての気持ちというもの。
    捨てられませんね。「重々しき」がリアルに響きます。
 
   ・子ぎつねにさし出されたき落葉かな  高橋小夜
     「ごんぎつね」ですね。なにげなく拾った落葉。ただの落葉だけれども、物語
    世界ではとても役に立つものになります。もしかするとこの落葉もそう願ってい
    るかもしれません。ひととき空想の中に遊ぶ、可愛らしくも豊かな広がりを感じ
    させる句。  
 
「風叙音」 Vol.44(春) は4月30日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.44(春)
 
ウエップ 「WEP俳句通信」 (vol.132) に、笙鼓七波の 
 
 作品12句 「プリマヴェーラ」 が掲載されました。
 
  ・春立ちて寂寞に聴く希望かな
 
  ・春の来てこゝろの閾(しきみ)越しにけり
 
  ・春やあゝ円舞曲(ワルツ)を踊る魂の聲
 
  ・封印を解かれ目覚むる春野かな
  
  ・饒舌な春の小川となりにけり
 
  ・燦然と耀き羊歯の萌ゆるかな
 
  ・鶸色の香をもたらして春の風
 
  ・春雨のその透明を取り戻す
 
  ・降り注ぐ時の刻みや春の雨
  
  ・海朧この和らぎの流れゆく
 
  ・ひたすらに遅日の刻を歩みゆく
 
  ・律動の算へきれぬや春夕
 
「風叙音」 Vol.43(冬) は1月31日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.43(冬)
 
ウエップ 「WEP 俳句年鑑 2023」 に、 「風叙音」 の
 
 7名の句 (各7句) が掲載されました。
 
  [笙鼓七波]
 
  ・埴色にして褐色の時雨かな
 
  ・愚鈍なる眠りに堕ちて冬の蠅
 
  ・冬北斗なぞりて倦みし無聊の子
 
  ・朴散るや鈍き呻きの聲立てゝ
  
  ・枝々の吐き出す魂や冬木立
 
  ・絶え間なき波の舞踊や冬の海
 
  ・涅色の深淵のぞく冬怒濤
 
  [永岡和子]
 
  ・人世は禍福倚伏よ虞美人草
 
  ・初鰹一本捌く祖母の技
 
  ・安穏の光を零す樟若葉
 
  ・弱音吐き手首さすりて栗おこは
  
  ・秘めやかな野紺菊潮風に揺れ
 
  ・吹き溜まる落葉や谿に滝五つ
 
  ・ゆるやかに躾糸せし春なかば
 
  [永嶋隆英]
 
  ・易々と起きてたまるかこの朝寝
 
  ・象の鼻だらりだらりの夏日かな
 
  ・泳ぎゐる金魚たゝめり秋扇
 
  ・天高く釣らるゝ魚のまじろがず
  
  ・大海の波ひく音や律の風
 
  ・元朝に胸張る犬の巻き尾かな
 
  ・寒木瓜のくれなゐほのか暮れつ方
 
  [渡辺眞希]
 
  ・人知れぬ谿の暮れゆく冬桜
 
  ・遠山の陽光浴びて春動く
 
  ・恙無く一日終はりて花月夜
 
  ・やはらかき薄紙の如白菖蒲
  
  ・紫陽花や些些たることを忘れをり
 
  ・混迷の世相を凌ぐ蓮咲けり
 
  ・散り際にひそと風待つ凌霄花
 
  [山口律子]
 
  ・来し方に想ひ巡らす墓参かな
 
  ・運動会空を手もとへ引き寄せり
 
  ・潮風に交じりて鵙の猛り声
 
  ・正月や道それぞれに三姉妹
  
  ・モノクロの写真の如き冬木立
 
  ・花の雨幽玄の美の極致かな
 
  ・新緑へ漕ぎ出す母の車椅子
 
  [高橋小夜]
 
  ・戻り来て一つつまむや雛あられ
 
  ・杖の身の光の中を野に遊ぶ
 
  ・彼方より遺跡かすめてつばめ来る
 
  ・揺れ合うて風のままなる杜鵑草
  
  ・ねころべば湖の面なる秋の空
 
  ・鵙鳴きてもみぢの丘を独りじめ
 
  ・錆色となりて乾びし冬もみぢ

  [山下文菖]
 
  ・天地の春の色より始まりぬ
 
  ・横たへていまだ凜々しき桜鯛
 
  ・夏の波光纏うて跳ねにけり
 
  ・朝顔の藍高くして空染めぬ
  
  ・垂れ初むる稲の穂波の重みかな
 
  ・阿夫利嶺に秋雲ひとつ何を問ふ
 
  ・旅半ば道半ばなり除夜の鐘

文学の森 「俳句界」 2月号の巻頭グラビアの 「俳句界
 
  ニュース」 に、「風叙音」 創刊10周年記念祝賀会の模
 
 様が写真と文章で紹介され、次の句が掲載されました。
 
  ・蕭白の龍現れて春颷  七波
 
本阿弥書店 「俳壇」 2月号の 「俳壇ニュースクリップ」
 
 に、「風叙音」 創刊10周年記念祝賀会の模様が紹介
 
 されました。 
 
角川 「俳句年鑑 2023年版」 の 「諸家自選五句」 に、
 
 笙鼓七波の次の5句が掲載されました。
 
  ・轉調を裡に蔵して春来る
 
  ・沈黙が寡黙となりて春の宵
 
  ・芽吹きたる樹々の吐き出す魂の聲
 
  ・律動の虜となれり春の風
 
  ・迷宮の隘路に黙示春の夢
 
角川 「俳句年鑑 2023年版」 に、次の9句とともに
 
  「風叙音」 が紹介されました。
 
  ・蕭白の龍現れて春颷  笙鼓七波
 
  ・蹲の青竹に積む雪淡し  角田美智
 
  ・冬晴や二瘤駱駝ゆつさゆさ  越谷万太郎  
 
  ・明けの空映してゐたる露の玉  齊 正次
 
  ・天穹に翔るは無限夏つばめ  辻 教雄 
 
  ・ゆるやかに水尾を引きたる手賀の鴨  高井睦美
 
  ・秋の夜の新書かすかにインクの香  金子宗彰 
 
  ・後ろ手に組みて寺坂石蕗の花  橋場眞大
 
  ・小悪魔の虜になりし朧月  芳  詩
 
11月24日(木)に「風叙音」創刊10周年記念祝賀会を
 
 東京都港区元赤坂の明治記念館「花がすみ」において、
 
 開催しました。
 
 
「風叙音」 Vol.42(秋) は10月31日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.42(秋)
 
「風叙音」 Vol.41(夏) は7月31日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.41(夏)
 
東京四季出版 「俳句四季」(6月号) に、
 
 「風叙音」創刊十周年の記事、写真5葉、
 
 26名の句が掲載されました。
 
      「風叙音(フュージョン)」は、句発足1年4か月後の平成24年6月
 
    に東京・銀座に事務局を置いて創刊され、埼玉・千葉・東京・神奈川
 
    で活動して十周年を迎えます。 

    俳句は日記でも記録でもありません。俳句は有季定型・十七音の詩

    であり文学です。そして、客観の具象の中枢に主観が働くことにより

    文学が生まれます。つまり、客観と主観を融合(フュージョン)しえて初

    めて俳句になりうるのです。

       高濱虚子は「俳談」の中で「主観といふものはどこ迄も尊いものと

    思つてゐる、主観が無ければ文学は無い。併し其主観を最もよく運ぶ

    ものは客観の具象である…客観の衣を著た主観句を作る…主観即客観、

    客観即主観」と書いています。

     「風叙音」は、俳句における客観と主観との融合を希求することに

    あります。毎回の句会時には前句会の全出句について振返りを行い、

    己の俳句の探究に努めています。

     われわれ「風叙音」の精神は、創刊の辞で述べられているとおりで

    す。

      「有季定型を原則とするが、禁忌の如きさまざまな制約を求めるもの

      ではない。ある者は豊饒なる言葉の海を航り、またある者は辺境な

      る精神の荒野を彷徨ふが、我々は皆、敬虔な内なる魂を俳句に詠み

      あげるのだ。我々は、一人ひとりが俳句を愛し、俳句に遊び、俳句

      を楽しみ、個性ある己の俳句を探究せむとしてゐる」

    と。

   ・溽暑とて余白の街に迷ひけり  笙鼓七波

   ・凌霄花の朱の色庭を統べにけり  角田美智

   ・花罌粟の凛々しき青を咲かせけり  永岡和子

   ・法眼に供する心地大向日葵  渡辺克己

   ・空を突く大木ありて青葉騒  山田詠子

   ・避暑地への便の空席三番線  森田 風

   ・夏料理女将のそふる白き腕  中村達郎

   ・泣き止まぬ赤子抱くパパ今年竹  純  平

   ・遠雷や妻の出かけて日の暮れて  永嶋隆英

   ・ここよりは滝と呼ばるる水の端  西川ナミ子

   ・心身の大儀に負けぬ蝸牛  渡辺眞希

   ・薫風や葉擦れにしかと母の声  山田泰子

   ・好きな風好きなだけ連れ蓮池へ  久下洋子

   ・九十路の母にこそあれ母の日や  山口律子

   ・緑蔭に吹きくる風の言葉あり  中村一声

   ・シャッターの閉店告知青あらし  高橋小夜

   ・筍の止めの一撃鍬の先  山下文菖

   ・青苔の綾を織りなす石畳  田中奈々

   ・天にまで夏朝顔の蔓の先  笠原しのぶ

   ・渡りゆく風の高みや桐の花  石塚泰子

   ・サイダーに海の音する玉の泡  え  り

   ・朝蟬の鳴くまでありし静寂かな  中条美知江

   ・異次元の蚊帳に忍ばす我が身かな  駒田倭子

   ・白壁に傷と見まがふ守宮かな  青山全孝

   ・香煙の流るる先の木下闇  柴原信夫

   ・通夜果てのビールの泡の独り言  今村 廣

「風叙音」 Vol.40(春) は4月30日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.40(春)
 
本阿弥書店 「俳壇年鑑 2022年版」 に、
 
 次の句が掲載されました。
 
   ・愚鈍なる眠りに堕ちて冬の蠅  笙鼓七波
 
風叙音」の春の句(2013年刊『全季俳句歳時記』より)
 
    ・春の月ものがたりせし犬と人  笙鼓七波

    ・観念の眼を閉ぢてをり春の夢  同

    ・白魚の思ひの丈を透かしをり  同

    ・蝶の生るあえかの月の沈む時  同

  ・今日のみの花を求(と)めゆく高瀬舟  同

  ・蒼穹の陥穽に咲く辛夷かな  同

    ・紫木蓮火群(ほむら)なしてぞ昇りゆく  同

    ・巫女たちの血潮に紅蓮木瓜の花  同

    ・とめどなき水のお喋り猫柳  同

  ・瞑れば風の香りの風信子  同

  ・悲愴とは薊の棘に宿りけり  同

    ・水天の光りと翳り蓴生ふ  同

    ・栄華見し鰊御殿の雛かな  永岡和子

    ・薄氷の溶け出してをり陽のかをり  柴原信夫

    ・のどけしや海の香りの町食堂  桜井通雄

  ・盃の中のひとひら花ざかり  永井清信

  ・ポケットに指を遊ばす花の冷  中村達郎

  ・娘あり解かぬままの雛かな  島影法子

「風叙音」 Vol.39(冬) は1月31日発行です。

 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.39(冬)
ウエップ 「WEP 俳句年鑑 2022」 に、「風叙音」 の
 
 8名の句 (各7句) が掲載されました。
 
  [笙鼓七波]
 
  ・滴りの水の顫音轉ばせり
 
  ・青銅像(ブロンズ)の眦涼し夜のしゞま
 
  ・夕かけて螢袋の灯を抱けり
 
  ・絹巻の水引宙に虹立てり
  
  ・眦の長き君の眼夢二の忌
 
  ・夜顔の咲きて放恣な高笑ひ
 
  ・曠野かと簇がる曼珠沙華紅蓮
 
  [永岡和子]
 
  ・蒲公英の絮吹く日和耐へて待つ
 
  ・石垣の陰の菫やまた逢はむ
 
  ・病葉や気負へどからだ固まれり
 
  ・花罌粟の凜々しき青を咲かせけり
  
  ・金風をまとうて五色慈悲の色
 
  ・照る川瀬胡桃の落つる山路かな
 
  ・大白鳥四年振りとは癒さるる
 
  [純  平]
 
  ・牛蒡引く大地の芯を抜く如く
 
  ・長談義今宵の締めのなめこ汁
 
  ・起きて寝て変らぬ日々や福寿草
 
  ・あらたまの丑年万事一歩づつ
  
  ・大でまり風に委ねて右左
 
  ・梅雨入や古傷疼く夕散歩
 
  ・母の日や妣(はは)のレシピで混ぜ御飯
 
  [永嶋隆英]
 
  ・春嵐良妻時に息巻けり
 
  ・はくれんや昼に頰張る塩むすび
 
  ・古ぼけしへたれ団扇よ風起こせ
 
  ・落ちながら蝶の目に野の錦かな
  
  ・凩や街道百里驀地(まつしぐら)
 
  ・口中を果汁の爆ずる紅蜜柑
 
  ・抱きよる地の涅色や冬の蝶
 
  [渡辺眞希]
 
  ・藤の花揺れて今宵の風を知る
 
  ・一雨につつじ珠玉の一雫
 
  ・海暮れて時に華やぐ月見草
 
  ・幸なれど孤独のよぎる花火かな
  
  ・沖めざす漁船一途に秋を曳く
 
  ・山茶花の如き義妹や散り急ぐ
 
  ・一望の余情収めて山眠る
 
  [久下洋子]
 
  ・友想ひハンカチに刺すイニシャルA
 
  ・くゞりたる茅の輪の先に青き空
 
  ・お手製の琥珀の梅酒幸の色
 
  ・秋雨や耐ふる神籤の堅結び
  
  ・長湯して恋の句ひとつ柚子ふたつ
 
  ・憂きことを小雪の舞に語りかけ
 
  ・心地よき未知数の風日脚伸ぶ

  [山口律子]
 
  ・凧揚げの糸の捌きや意の儘に
 
  ・散る花の一度は咲きし矜恃かな
 
  ・地中より湧き上がる如曼珠沙華
 
  ・二人居のよんどころなき夜長かな
  
  ・袴の子二人引き連れ七五三
 
  ・小春日やまづ猫撫づる訪問者
 
  ・いそぐ春チョコの売場の拡ごりぬ

  [中村一声]
 
  ・排泄の尊厳介護春の風
 
  ・梅雨の蝶ひそかに我に語り出づ
 
  ・コロナ禍や看護婦走る春の闇
 
  ・無常とて柩へと散るさくらかな
  
  ・この箸や一期一食春惜しむ
 
  ・一日一生尊と愚を問ふ去年今年
 
  ・コロナ禍の業か定めか去年今年
 
角川 「俳句年鑑 2022年版」 の 「諸家自選五句」 に、
 
 笙鼓七波の次の5句が掲載されました。
 
  ・歪曲の鏡の中に散る櫻
 
  ・叭叭鳥の墜ちては来ぬか春満月
 
  ・脳髄に降りみ降らずみ春の雨
 
  ・囂々と耳を聾せし躑躅かな
 
  ・薔薇の紅赫然として黄閃々
 
角川 「俳句年鑑 2022年版」 に、次の9句とともに
 
  「風叙音」 が紹介されました。
 
  ・寒濤の涅色洗ふ殉教地  笙鼓七波
 
  ・柔らかき光を抱きて木の芽道  駒田倭子
 
  ・単衣着て誰も来ぬ日の青畳  吉田 弘  
 
  ・本榧の盤に手談や秋の暮  護  一
 
  ・閖上の色なき風に郵便車  慎 の 介 
 
  ・過ぎし日を語る眼差し古雛  川上綾音
 
  ・かさこそとささやき積もる落葉かな  梅木かおる 
 
  ・ゆるゆると送る余生や冷奴  久保田悦子
 
  ・太刀魚や真一文字に捌き待つ  華  音

「風叙音」 Vol.38(秋) は10月31日発行です。

 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.38(秋)
風叙音」の夏の句(2013年刊『全季俳句歳時記』より)
 
    ・溽暑とて余白の街に迷ひけり  笙鼓七波

    ・葉擦れして雨気の広ごる茂りかな  同

    ・ぬれ縁に落し文あり山の家  角田美智

    ・打水や赤き鼻緒の通り過ぐ  青山全孝

  ・上着脱ぎ立夏の街を歩みをり  柴原信夫

  ・麦秋やロンバルディアに風の湧き  桜井通雄

  ・五月晴れポンポン船の波白し  同

  ・梅雨兆し大気に紫煙とゞまれり  加藤三恵

  ・爪切れば蟻おごそかに運びけり  同

  ・祝宴のあとの茶漬や夏の月  高山芳子

  ・炎天にバス待つ影や音はなし  渡辺克己

  ・郭公啼く母呼ぶ声の谺せり  風 香

  ・翡翠の一閃瀞を乱しけり  日差子

  ・甘藍の渦ひびきあふ日照雨かな  同

  ・梅雨寒や塀の落書点々と  荒木キヨ子

  ・夏場所の泪の力士美男なり  同

  ・夏曉や時計の針のしのび足  山田詠子

  ・盛り塩の角すつきりと夕涼し  小山昌子

  ・冷麦の隠れ色挿す昼餉かな  森田 風

  ・梅雨晴のバスに忘れし男傘  中村達郎

  ・鳥海山(てうかい)の湧水下る青田かな  純 平

  ・まげねつちや被災家跡に鯉のぼり  同

  ・夏めくやギプスの白のうとましき  島影法子

「風叙音」 Vol.37(夏) は7月31日発行です。

■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.37(夏)
 
 
本阿弥書店 「俳壇年鑑 2021年版」 に、
 
 次の句が掲載されました。
 
   ・鈍色の波の呪縛や冬孤島  笙鼓七波
 
「風叙音」 Vol.36(春) は4月30日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.36(春)
 
 
「少年」 3月号に次の句が紹介されました。
 
  ・皆人の待ち侘びゐたる春の風  笙鼓七波 
  
毎日新聞出版 「俳句αあるふぁ 春」 (2021) の
 
 特別企画 「わたしの選ぶ2020年の秀句」 に、
 
   笙鼓七波の選句が掲載されました。
 
  ・ヰルスとはお前か俺か怖(おぞ)や春 高橋睦郎
                    
                     (「俳句αあるふぁ」 夏号)
 
  ・忘るるなこの五月この肩車 髙柳克弘 (「俳句四季」 8月)
 
  ・非日常の日常櫻隠しかな 笙鼓七波   (「風叙音」 Vol.32・春)
 
  「俳句は人間の内観を捉えるもの。未曾有の災禍に強靭に抗い、また
 
  生涯無比のこの景色を忘れるなと子に命じるのだ。櫻隠しは満開の櫻
 
  を覆い隠す雪でもあり、満開の櫻を拒絶する精神に宿るヰルスである
 
  かもしれない。」
 
毎日新聞出版 「俳句αあるふぁ 増刊号」 に、

  次の句が紹介されました。

   ・鬼灯を鳴らせしファニー・ガールの死  笙鼓七波
  
「風叙音」 Vol.35(冬) は1月31日発行です。
 

■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.35(冬)
ウエップ 「WEP 俳句年鑑 2021」 に、「風叙音」 の
 
 9名の句 (各7句) が掲載されました。
 
  [笙鼓七波]
 
  ・目から鱗ぽろりと二枚落ちて春
 
  ・夜櫻の夢幻泡影仰ぎけり
 
  ・若葉風葉擦れの音のフォルティッシモ
 
  ・夏蝶の光と影を運び来る
  
  ・滴るや音符のごとく跳ねてをり
 
  ・姥月の光一条縷のごとし
 
  ・胸に抱く詩集諳んず寒落暉
 
  [角田美智]
 
  ・芽吹きたる大樹ゆつたり空挟む
 
  ・波しぶく海に砕けり春の月
 
  ・うたかたの虹の消えゆく石鹼玉
 
  ・無事祈る帰雁の空の果もなし
  
  ・秋蟬や蟻に担がれ命了ふ
 
  ・明急ぐ空に残るや白き月
 
  ・半夏生水玉宿す夕べかな
 
  [永岡和子]
 
  ・花あけび雌花雄花の色違へ
 
  ・生と死の隣り合せや糸桜
 
  ・大山蓮華揺るる葉蔭でささやけり
 
  ・異次元の古墳に咲きし百合白し
  
  ・蝦夷富士や暮色に映ゆる大豆稲架
 
  ・一つ咲き一つ枯れ行く思草
 
  ・笹鳴のかそけき声に聞きふけり
 
  [渡辺克己]
 
  ・年たけて帯を緩うす春の雨
 
  ・雨晴駅の向かうは春の雨
 
  ・万年雪剣を越ゆる風青し
 
  ・硝子戸に揺るる草の葉青時雨
  
  ・闇走り庵りせる神夏の雨
 
  ・黒凍みの椎の向かうに冬の月
 
  ・冬曉松の林の荒れゆけり
 
  [中村達郎]
 
  ・糧運ぶ右往左往の蟻をりぬ
 
  ・刈草の積みたる匂ひ雨に増す
 
  ・梅雨入の古新聞の重さかな
 
  ・交差点「赤」を横切る赤蜻蛉
  
  ・暮れ落つる空に月あり葭簀越し
 
  ・焼茄子の旨さ加はる皺の数
 
  ・深酒の後の美味さや蜆汁
 
  [純  平]
 
  ・蝸牛一歩一歩の杖の跡
 
  ・母の日や働く母へピンクマスク
 
  ・凍星や友の留守電消せぬまま
 
  ・聴くことはそれだけでいい福寿草
  
  ・夕時雨広場に残る一輪車
 
  ・初盆や考より大き妣(ひ)の遺影
 
  ・今も尚負けず嫌ひの生身魂

  [永嶋隆英]
 
  ・恋猫のこゑに一瞥犬のシロ
 
  ・一片が一天となる花吹雪
 
  ・乙鳥の反りてみるみる点となり
 
  ・繊翳の鴉声残して子と別れ
  
  ・ひとり欠け二人欠けるや降り月
 
  ・真つ新に腹真白なり初雀
 
  ・裸木の百の大手に息吹かな

  [西川ナミ子]
 
  ・芝桜信号待ちの隙間埋む
 
  ・静謐の白き泡あり森青蛙
 
  ・「もののけの森」てふ異界苔青し
 
  ・指の香や庭の収めの秋茗荷
  
  ・烏瓜引けば小山の動きたる
 
  ・傾きし陽に薄墨の紅葉山
 
  ・電線の幾何学模様春を待つ

  [中村一声]
 
  ・瀧に飛び巖に語るやぎんやんま
 
  ・方寸の箸に交ずるか秋の雲
 
  ・振り仰ぐ天に一つの木守柿
 
  ・冬木立走れば無限の空の生る
  
  ・穢(けが)れなき大地の母よ冬の富士
 
  ・初日の出無限の音を奏で行く
 
  ・逆寄せの見えぬ敵なり春いづこ
 
角川 「俳句年鑑 2021年版」 の 「諸家自選五句」 に、
 
 笙鼓七波の次の5句が掲載されました。
 
  ・春立ちて心の痞へとけゆけり
 
  ・皆人の待ち侘びゐたる春の風
 
  ・一条の春光雲のすき間より
 
  ・ポケットに握り締めたる春愁
 
  ・非日常の日常櫻隠しかな
 
角川 「俳句年鑑 2021年版」 に、次の9句とともに
 
  「風叙音」 が紹介されました。
 
  ・焚火してこゝろのくづをくべむとす  笙鼓七波
 
  ・風花やふんはり白きパンを買ふ  柴原信夫
 
  ・群れ泳ぐ鳥の引き波風光る  青山全孝  
 
  ・甘き香の誘ふ秋や異国の地  渡辺眞希
 
  ・冬うらら胸いつぱいに富士を吸ふ  グライセン 
 
  ・色褪せしガウチョパンツと萩の花  笠原しのぶ
 
  ・銀杏のはじけて見せし翡翠色  石塚泰子
 
  ・露結ぶかたはらの葉にひとしづく  え  り
 
  ・水馬の水輪を残し跳ねにけり  中条美知江
 
「風叙音」 Vol.34(秋) は10月31日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.34(秋)
 
 
風叙音」の秋の句(2013年刊『全季俳句歳時記』より)
 
   ・やゝこしき話はあした盆の月  笙鼓七波
 
  ・良夜とてゆらり漕ぎ出す恋の舟  同
 
  ・口紅の盛り多くして十三夜  同  
 
  ・端座して語るでもなく月を待つ  角田美智
 
  ・ちやんづけの呼び声かかる秋祭  永岡和子 
 
  ・赤まんま径にチョークのものがたり  同
 
   ・日月の逝くが如きや鰯雲  渡辺克己
 
  ・山寺の地蔵を裹む紅葉かな  同
 
  ・苧殼火のゆらぎに夫の影を追ひ  山田詠子  
 
  ・鍵穴を照らして月のお出迎へ  森田 風
 
  ・磴一面紅葉且つ散る伊香保かな  中村達郎 
 
  ・金木犀やぶれし垣にひそみたり  永嶋隆英
 
   ・まどろめし栗うり婆やの地蔵のやう  同
 
  ・秋寒し大正池を渡る風  渡辺眞希
 
  ・栗御飯妣を想うて味比べ  同
 
   ・駅を出てまづ山仰ぐ墓参かな  今村 廣
 
  ・秋刀魚焼く春夫ほどには悩みなく  同
 
  ・白壁に対峙せし影いぼむしり  高山芳子
 
   ・輪に入りて一夜の友と踊りだす  風  香
 
  ・清水の舞台に立ちて秋暮れぬ  永井清信
 
  ・窓越しにゴーヤー棚見る妻の笑み  同  
 
  ・鳴竜の音色ころがる秋の寺  大月栄子
 
  ・実紫たわわ式部の墓訪へば  同 
 
  ・待宵や富士片裾を長く曳き  日 差 子
 
   ・秋晴やバス待つ人に詩吟あり  島影法子
 
  ・百歳の車椅子押す文化の日  小山昌子
 
「風叙音」 Vol.33(夏) は7月31日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.33(夏)
 
 
本阿弥書店 「俳壇」 (6月号) に、笙鼓七波の 
 
 「鄙陋なるダリア苑」 5句が掲載されました。
 
  ・鴇色の風の眴せ花ダリア
 
  ・紅蓮なるポンポンダリア巫女嗤ふ
 
  ・堕天使もペテン師もゐるダリア苑
 
  ・魔女達の異邦の薫りダリア剪る
  
  ・ダリア剪るアインシュタイン舌を出し
 
 また、同誌に次の句が掲載されました。
 
    ・溽暑とて余白の街に迷ひけり   笙鼓七波
 
本阿弥書店 「俳壇年鑑 2020年版」 に、
 
 次の句が掲載されました。
 
   ・右顧左眄してより蛇の穴に入る  笙鼓七波
 
「風叙音」 Vol.32(春) は4月30日発行です。
 
   
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.32(春)
 
 
角川 「俳句」 (3月号) の 「俳人アンケート」 に

   ・「黒凍みの道」 石原八束 抽象概念の心象化という
   象徴手法により俳句の可能性を示したこと。 笙鼓七波  

  が掲載されました。

文學の森 「俳句界」 (3月号) のカラー巻頭グラビア

  〈俳句界ニュース〉 に、「風叙音」 第30号刊行祝賀会

  の様子が、写真とともに紹介されました。

文學の森 「俳句界」 (3月号) に、次の句が掲載されました。

   ・天そゝる嶺々さやに紅葉づれり  笙鼓七波 

毎日新聞出版 「俳句αあるふぁ 増刊号・暮らしの俳句」 に、

  次の句が紹介されました。

   ・秋立ちて己に五風十雨かな  笙鼓七波
 
「風叙音」 Vol.31(冬) は1月31日発行です。
 

■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.31(冬)
ウエップ 「WEP 俳句年鑑 2020」 に、 「風叙音」 の
 
 7名の句 (各7句) が掲載されました。
 
  [笙鼓七波]
 
  ・山を見て岸の凍蝶動かざる
 
  ・大寒や微笑み硬き思惟佛
 
  ・悴みし心を右手(めて)で握り締む
 
  ・差し色はマゼンタピンク春来る
  
  ・皺の如顔に罅入る古雛
 
  ・麦秋や風と跳び出す子等の顔
 
  ・和硝子を妖しき色に雷遊ぶ
 
  [角田美智]
 
  ・花海棠妣の齢を越えて生き
 
  ・落椿掃きかねて佇つ朝かな
 
  ・風立てば花の香通ふ簾かな
 
  ・空蟬をひとつ落して風過ぎぬ
  
  ・夕茜芙蓉音なく散りにけり
 
  ・残菊の錆朱に似たり形見帯
 
  ・炉開きや濃茶静もる鼠志野
 
  [永岡和子]
 
  ・花と葉の移ろひ愛づる山桜
 
  ・空奪ふ白木蓮のやはらかき
 
  ・木漏れ日や金蘭楚々としてをれり
 
  ・花合歓の揺るる遠流の地に佇てり
  
  ・今日の句のならず危ふし蚯蚓鳴く
 
  ・妖精の踊り出したる処暑の森
 
  ・静やかな森に不意打ちしづり雪
 
  [中村一声]
 
  ・去年今年無音刻打つ日の出かな
 
  ・海女の笛張つてはたるむ命綱
 
  ・朧月大河をくだる孤舟かな
 
  ・藁稭を揺るがし仔馬立ちにけり
  
  ・古池や音なき闇へ飛花落花
 
  ・水中花沈み沈みて蘇る
 
  ・幼子やあのねあのねの豆ごはん

  [中村達郎]
 
  ・山裾に色の定(き)まらぬ初秋かな
 
  ・夕月やすり足美(は)しく舞ふ翁
 
  ・秋草の群れゐる野辺の一路かな
 
  ・雨烟る畠に凛と案山子立つ
  
  ・ほくほくの皮をつるりと衣被
 
  ・黄金色流るる風の芒波
 
  ・一輪の仏となれり白牡丹

  [森田 風]
 
  ・恋焦がれし若き日のあり百舌鳥頻り
 
  ・墨滲み静を拾ひし筆の秋
 
  ・寒雀嬉々と飛び立つ水溜り
 
  ・探梅や風の固さを知るばかり
  
  ・纏ひたき色に埋もれて花疲
 
  ・「空海」 識る平成終の四月かな
 
  ・どくだみの見慣れて白き夕明り

  [山田詠子]
 
  ・実南天降り積む雪に際立ちぬ
 
  ・おぼつかなき児の足取りや梅日和
 
  ・砂を吐く浅蜊覗き見忍び足
 
  ・忘れ傘どこに旅する春時雨
  
  ・子燕を飽かず眺むる道の駅
 
  ・戸締りの手元惑はす虫の声
 
  ・飛行機雲青二分して秋没日
 
WEP 「俳句通信」(VOL113)の 「実力作家20句競詠」 に、
 
 笙鼓七波の 「豺獣を祭る」 20句が掲載されました。
 
  ・秋寂ぶや君恍惚の死の中に
 
  ・星流れ破顔一笑君逝けり
 
  ・嫣然として君逝けり星降る夜
 
  ・君ありて銀漢の後方(しりへ)に誘ふ
 
  ・亡き魂に色なき風や鞠躬如
 
  ・天そゝる嶺々越えて星走る
 
  ・ペガサスに聴け森羅万象の讃歌を
 
  ・星飛びて吾いづこより来りしか
 
  ・しかすがに吾は何者律の風
 
  ・いづちへと吾は去りなむ施餓鬼舟
 
  ・野分して塵なき宙に浄化かな
 
  ・乱打せし警鐘空し天霧らふ
 
  ・悍ましき天変地異や豺の祭
 
    ・魑魅魍魎豺の祭に展べむとす
 
    ・方舟の帆掛けの風や碇星
 
   ・かぐはしき大地の消えむ冬隣
 
   ・縷のごとき日霊の怒りや秋暮るゝ
 
   ・ロザリオの月や地球に人類が
 
  ・冥加あれや不知火立ちて導かむ
 
  ・われからの鳴くそは自業自縛なりと
 
角川 「俳句年鑑 2020年版」 の 「諸家自選五句」 に、
 
 笙鼓七波の次の5句が掲載されました。
 
  ・天霧らひ眉重くゐる薔薇の花
 
  ・潮騒の調べを夏の褥とす
 
  ・夕立来て濃尾平野を斜に切る
 
  ・雷一閃的皪たるデスマスク
 
  ・翠蔭の枯瀧に聴く水潺々
 
角川 「俳句年鑑 2020年版」 に、次の9句とともに
 
  「風叙音」 が紹介されました。
 
  ・花篝燠のくづれて闇となり  笙鼓七波
 
  ・暮れてゆく森や明日咲く寒桜  渡辺克己
 
  ・春の日や安楽椅子の向きを変へ  純  平  
 
  ・新涼や雨戸ひと押しひと呼吸  久下洋子
 
  ・水すまし点から線へ幾何模様  山口律子
 
  ・通販の頁で遊ぶ夜長かな  山平静子
 
  ・植木屋の鋏鳴らすや冬ぬくし  高橋小夜
 
  ・川を分け空を分けたる鯉のぼり  山下文菖
 
  ・姿見にときめく春著紅小紋  田中奈々
 
11月18日(月)に 「風叙音」 第30号刊行祝賀会を、
 
 東京都千代田区の「KKRホテル東京」 の11F「丹頂」
 
 において開催しました。

「風叙音」 Vol.30(秋) は10月31日発行です。

 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.30(秋)
 

 

「風叙音」 Vol.29(夏) は7月31日発行です。
 

■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.29(夏)
 

 

早稲田大学オープンカレッジにて、 

 
 「初めての俳句ー俳句は楽し! 入門講座ー」 
 
 (講師・笙鼓七波) を、7月10日より開講します。

 

本阿弥書店 「俳壇年鑑 2019年版」 に、
 
 次の句が掲載されました。
 
   ・秋霖や黙(もだ)して白き音拾ひ  笙鼓七波
 
「風叙音」 Vol.28(春) は4月30日発行です。
 

■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.28(春)
 
 
角川 「俳句」 (3月号) の 「俳人アンケート」 に

    ・俳句とは 「五感を揺るがすジャズ」 のようなもの  笙鼓七波  

  が掲載されました。

毎日新聞出版 「俳句αあるふぁ 増刊号・平成のいのちの俳句」 の

  巻頭グラビアに、次の句が掲載されました。

    汝がいのち化身なれるや黒揚羽  笙鼓七波 
 
毎日新聞出版 「俳句αあるふぁ 増刊号・平成のいのちの俳句」 に、

  写真・文(笙鼓七波)とともに、「風叙音」 の次の〈いのち〉の句

  10句が掲載されました。

  ・汝がいのち化身なれるや黒揚羽  笙鼓七波
 
  ・草の芽の命の匂ひ雨優し  安良城 京
 
  ・空青し涙目に染む広島忌  久下洋子
 
  ・乳飲み子の乳首貪る終戦忌  山口律子
 
  ・死にたれば地に化するなり枯落葉  山平静子
 
  ・命とは人のふれあひ花明り  高橋小夜
 
  ・友逝きて紅葉の山に対面す  石塚泰子
 
  ・ぎつしりと莟を秘めて雪柳  え  り
 
  ・ゆつくりと坂の老婆の日傘かな  齋藤昭司
 
  ・団栗のぽとりと一つ草の上  中条美知江

ウエップ 「WEP 俳句年鑑 2019」 に、
 
 「風叙音」 の3名の句 (各7句) が掲載されました。
 
  [笙鼓七波]
 
  ・風切つて春草踏みし蹠かな
 
  ・黙契の如帰来せり初つばめ
 
  ・たゆたうて往くも留まるも夏の雲
 
  ・ぬばたまの天降る揚羽の燬かれをり
  
  ・めらめらと天に向かうて曼珠沙華
 
  ・良夜とてマンタ激しく宙返る
 
  ・かつこめの囃子言葉や一の酉
 
  [角田美智]
 
  ・捨つるもの皆捨て清し冬木立
 
  ・裸木はや花芽抱きて屹立す
 
  ・ひと日終へ命いとほし春の月
 
  ・達治忌やかくも日本語美しき
  
  ・山法師咲き満ち空を隔てけり
 
  ・静謐を瞬時破れり時鳥
 
  ・戸を繰るや流るる香気今朝の秋
 
  [永岡和子]
 
  ・どんどの火黒焦げ餅の汁粉かな
 
  ・左見右見傘は何処や山つつじ
 
  ・逞しき遠泳の子等赤褌
 
  ・甦る天平色の藍の花
  
  ・在祭遠流の島の能舞台
 
  ・地の神の気紛れなるか花野みち
 
  ・米百俵の祖父の学び舎のつぺ汁
 
北溟社 「新俳句年鑑 2019」 に、
 
 笙鼓七波の次の6句が掲載されました。
 
  ・あめんばう己が波紋と親和せり
 
  ・青嶺より胸の奥処の遠青嶺
 
  ・火神住むキラウエアにて秋を踏む
 
  ・阿吽なる鎧武者立ち上がる冬
 
  ・凩を皆一つづつ持ち来る
 
    ・冬灯古文書に見る吾がルーツ 
 
「風叙音」 Vol.27(冬) は1月31日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.27(冬)
 
 
角川 「俳句年鑑 2019年版」 の 「諸家自選五句」 に、
 
 笙鼓七波の次の5句が掲載されました。
 
  ・落暉浴びさて四次元へ飛花落花
 
  ・落ちゆくは海の荒磯か喧嘩凧
 
  ・しかすがに逢魔が時の雷の声
 
  ・いつからか仮の濁世や蚊の唸り
 
  ・赫々たる火星咫尺の月涼し
 
角川 「俳句年鑑 2019年版」 に、次の9句とともに
 
  「風叙音」 が紹介されました。
 
  ・そしてまた凍蝶ひとつ魂となり  笙鼓七波
 
  ・催花雨と知るや弥生の雨ゆかし  角田美智
 
  ・梅日和猫が番する築地塀  永岡和子
 
  ・切り株になほも芽吹きの力あり  中村達郎
 
  ・曉梵の波動遍く初不動  永嶋隆英
 
  ・木々を縫ふ煙りが誘ふ囲炉裏端  西川ナミ子
 
  ・冬めきて急ぐ人影ナポリの夜  渡辺眞希 
 
  ・土恋へど蕾の固き高野かな  山田泰子
 
  ・敗蓮やXYと風進み  稲名慶子
 
「風叙音」 Vol.26(秋) は10月31日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.26(秋)
 
 
東京都俳句連盟編 「俳句手帳 2019」(北溟社) に、
 
 次の句が掲載されました。
 
    ・かまつかや婆娑羅の女胡座をかく   笙鼓七波
 
テレビ愛媛の8月28日放送で、
 
 笙鼓七波の 「蒼穹を群れて奪ひし秋茜」 が
 
 解説・紹介されました。
 
「風叙音」 Vol.25(夏) は7月31日発行です。
 
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.25(夏)
 
 
早稲田大学オープンカレッジにて、 
 
 「初めての俳句ー俳句は楽し! 入門講座ー」 
 
 (講師・笙鼓七波) を、7月10日より開講します。
 
本阿弥書店 「俳壇年鑑 2018年版」 に、
 
 次の句が掲載されました。
 
    ・蠟梅の余白染めたる香りかな   笙鼓七波
 
「風叙音」 Vol.24(春) は4月30日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.24(春)
 
 
毎日新聞出版 「俳句αあるふぁ 増刊号・水の俳句」 の

  巻頭グラビアに、次の句が掲載されました。

  ・水天の光りと翳り蓴生ふ  笙鼓七波 
  
毎日新聞出版 「俳句αあるふぁ 増刊号・水の俳句」 に、

  写真・文(笙鼓七波)とともに、「風叙音」 の次の〈水〉の句

   6句が掲載されました。

  ・水天の光りと翳り蓴生ふ  笙鼓七波
 
  ・甕底に水一滴の寒旱  山下文菖
 
  ・稲架掛けのまるごと水に流さるる  江川信恵
 
  ・手水はね石蕗の葉の光りけり  田中奈々
 
  ・緑さす水面の色のなほ深し  グライセン
 
  ・水田の雲を揺らすや青嵐  笠原しのぶ
 
「風叙音」 Vol.23(冬) は1月31日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.23(冬)
 
 
角川 「俳句年鑑 2018年版」 の 「諸家自選五句」 に、
 
 笙鼓七波の次の5句が掲載されました。
 
  ・隠沼の蒲の穂絮の風を待つ
 
  ・蒼穹を群れて奪ひし秋茜
 
  ・奥利根にあるは芒と風の舞
 
  ・頁繰る指もどかしき寒さかな
 
  ・童話とは春の草より生まれけり
 
角川 「俳句年鑑 2018年版」 に、次の9句とともに
 
  「風叙音」 が紹介されました。
 
  ・春立つや音符の如く通り雨  笙鼓七波
 
  ・枯蟷螂眼のみ生きたり草の蔭  角田美智
 
  ・久々に集ふ友垣冬座敷  永岡和子
 
  ・姑の針目の固き藍浴衣  山田詠子
 
  ・唇に荒るる指触る二月尽  森田 風
 
  ・あの頃をゆるりと語る蝸牛  純  平
 
  ・踏青や古刹の庭に雲動く  中村一声
 
  ・寒鴉肩から歩く用心棒  高山芳子
 
  ・ことごとく散るや心の花の風  渡辺克己
 
「風叙音」 Vol.22(秋) は10月31日発行です。
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.22(秋)
 

文學の森 「俳句界」 (10月号) のカラー巻頭グラビア

  〈俳句界ニュース〉 に、「風叙音」 第20号刊行祝賀会

  の様子が、写真と次の句とともに紹介されました。

     ・春立つや音符の如く通り雨  七波

「風叙音」 Vol.21() は7月31日発行です。

 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.21(夏)
 

6月27日(火)に 「風叙音」 第20号刊行祝賀会を、

 東京都港区の「芝 とうふ屋うかい」 にて開催しました。
 
 
本阿弥書店 「俳壇年鑑 2017年版」 に、
 
 次の句が掲載されました。
 
  ・堆く積み上げし本鮫来る   笙鼓七波
 
「風叙音」 Vol.20() は4月30日発行です。
 
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.20(春)
 
 
文學の森 「俳句界」 (5月号)「実力作家 代表句競詠」 欄に、
 
  笙鼓七波の作品6句が掲載されました。
 
  〈戀 風〉
 
    ・はぢらひの君よ花桐が咲いてゐる 
 
    ・初戀といふ名の薔薇の透きとほり
 
    ・片戀をひとつ置き去る青林檎
 
    ・蟬の羽の羅纏ひ戀に出る
 
    ・やゝこしき話はあした盆の月 
 
  ・口紅の盛り多くして十三夜
 
毎日新聞出版 「俳句αあるふぁ 増刊号・大地の俳句」 の

  巻頭グラビアに、次の句が掲載されました。

  蹠より大地の鼓動青き踏む  笙鼓七波 
 
毎日新聞出版 「俳句αあるふぁ 増刊号・大地の俳句」 に、

  写真・文(笙鼓七波)とともに、「風叙音」 の次の〈大地〉の句

  6句が掲載されました。

  ・蹠より大地の鼓動青き踏む  笙鼓七波
 
  ・蝦夷鹿や謐かに大地横切れり  永岡和子
 
  ・やはらかに大地うねりて春の闇  高橋小夜
 
  ・眼下ゆく黄河の波や夏を追ふ  山平静子
 
  ・十薬の地球曳く手や雨上がり  安良城 京
 
  ・いわし雲武甲の山と対話せり  高山芳子
 
「風叙音」 Vol.19() は1月31日発行です。
 
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.19(冬)
 
   
角川 「俳句年鑑 2017年版」 に、次の9句とともに
 
  「風叙音」 が紹介されました。
 
  ・音のない音の世界の末の秋  笙鼓七波
 
  ・一群の花一陣の風に舞ふ  加藤三恵
 
  ・一日終へ命いとほし春の月  角田美智
 
  ・生垣の片手袋や夕とばり  山田詠子
 
  ・ビル解体夏空ぐいと迫りくる  中村達郎
 
  ・籬垣の愁ひに化粧ふ寒椿  久下洋子
 
  ・秋水や口開け迫る鯉の群  山口律子
 
  ・短日や長き尾を曳く人の影  青山全孝
 
  ・春の風誰かのシャッポ飛ばしけり  柴原信夫
 
「風叙音」 Vol.18() は10月31日発行です。
 
 
 
■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.18(秋)
 
 
「谺」(11月号) に、「風叙音」Vol.17(夏)より

 次の句が紹介されました。

  子雀や思はぬ方へ風にのり  高山芳子 

文學の森 「俳句界」(11月号) に、

 笙鼓七波の作品6句(8月号)の鑑賞が掲載されました。

  ・笙鼓氏の作品6句は、絵巻物のように構成されている。かつ一句一句が 

   際立っており、場面転換も鮮やかである。(以下略)

「谺」(9月号) に、「風叙音」Vol.16(春 )より

 次の句が紹介されました。

  大空の橙一つ貰ひ受く   稲名慶子
 
「風叙音」 Vol.17(夏) は7月31日発行です。
 
 
俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.17(夏)

      http://fusion.p-kit.com/page214914.html

文學の森 「俳句界」 (8月号) に、

 笙鼓七波の作品6句が掲載されました。

  〈姉三六角蛸錦〉

  ・頁繰る午睡の中の合戦記 

  ・保元の亂の痕跡日の盛り

  ・溽暑とて京の餘白に逃れけり

  ・木曾殿と倶に討ち死に風死せり

  ・火矢浴びし屍體の見えて霍乱す 

  ・甲冑の重さの消えて夏の果

「コールサック」 第86号(6月)に、
 
  「風叙音」 第15号の「子規特集」ともいうべき
 
  「若尾瀾水の俳句」「子規子の死」「根岸庵律女」が
 
  紹介され、次の3句が掲載されました。
 
  ・彼の人の思ひがけなき雪礫  笙鼓七波  
 
  ・堆く積み上げし本鮫来る  
 
  ・悲しげな賢治のマント真似てみる  
 
「風叙音」 Vol.16(春)は4月30日発行です。
 
 
 
俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.16(春)
「谺」(5月号) に、「風叙音」Vol.15(冬)より

 次の句が紹介されました。

  精霊舟おもひおもひに去りにけり  中村一声 
 
本阿弥書店 「俳壇年鑑 2016年版」 に、
 
 次の句が紹介されました。
 
  ・戛と割れすくと黄身立つ寒卵  笙鼓七波

 

「谺」(3月号) に、「風叙音」Vol.14(秋)より

 次の句が紹介されました。

  ・扇風機影をまはして止まりけり  高橋小夜
 
毎日新聞出版「俳句αあるふぁ 増刊号・いのちの俳句」の

  巻頭グラビアに、次の句が掲載されました。

  蝶の生るあえかの月の沈む時  笙鼓七波 
 
毎日新聞出版 「俳句αあるふぁ 増刊号・いのちの俳句」 に、

  写真・文(笙鼓七波)とともに、「風叙音」 の次の〈いのち〉の句

  6句が掲載されました。

  ・蝶の生るあえかの月の沈む時  笙鼓七波 
 
  ・無言なる高き白煙秋御嶽山(おんたけ)  稲名慶子
 
  ・北風やペダル重たき波来の地  純  平
 
  ・空蟬や生きし証の句會なり  中村一声
 
  ・花散るや鎮魂の海波高く  中村達郎
 
  ・いのち継ぐをさなご抱きて墓参り  渡辺眞希
 
   巻頭のグラビアには、次の春の句16句が掲載されています。  
 
    ・命二つの中にいきたる桜かな         松尾芭蕉
    ・腸に春滴るや粥の味               夏目漱石
    ・春の山屍を埋めて空しかり           高濱虚子
    ・生きかはり死にかはりして打つ田かな    村上鬼城
    ・ものの種にぎればいのちひしめける    日野草城
    ・死にきれぬ捨蚕の口を食ひにけり      加藤楸邨
    ・わが死後を書けばかならず春怒濤      寺山修司
    ・命またけむと囀る鳥あれや           茨木和生
    ・水の地球すこしはなれて春の月      正木ゆう子
    ・春満月四肢めぐりたる水の色          井上康明
    ・やはらかきいのち犇く春蚕かな        檜 紀代
    ・英霊の席空けてある花筵            伊藤伊那男
    ・いのちみな太陽の子ぞ蝌蚪生るる      岸原清行
    ・春深し臍の緒どこになくせしや       鈴木しげを
    ・生死これおぼろ一枚にてつなぐ       水内慶太
    ・蝶の生るあえかの月の沈む時         笙鼓七波 
 
「風叙音」 Vol.15(冬)は1月31日発行です。 
 
 
 
俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.15(冬)

     http://fusion.p-kit.com/page214914.html

角川 「俳句年鑑 2016年版」 に、次の9句とともに
 
  「風叙音」 が紹介されました。
 
  ・炎昼の貌持て来る男かな  笙鼓七波
 
  ・初春や易者に豪華な嘘を買ふ  加藤三恵
 
  ・冬木立智恵子になれず髪染むる  角田美智
 
  ・ちるさくら廃校に佇つ金次郎  永岡和子
 
  ・鳶職の手足に刺さる寒さかな  森田 風
 
  ・ぐうたらの眼の光る猫の恋  永嶋隆英
 
  ・千畳敷霧の降り来る早さかな  西川ナミ子
 
  ・一切の音捨て去りし雪の朝  高山芳子
 
  ・此の春の中今生きる恵みかな  山田泰子
 
誌友・名波十夢が、正岡子規の妹を描いた劇団民藝
 
 「根岸庵律女」(三越劇場・12月4日~19日)に出演、
 
  子規の弟子・松尾慎吾を演じました。
 
  
 
「風叙音」Vol.14(秋)は10月31日発行です。

 

 

 
俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.14(秋)

     http://fusion.p-kit.com/page214914.html

「谺」(11月号) に、「風叙音」Vol.13(夏)より

  次の句が紹介されました。

 

  ・満開の桜と書きし日記帳  森田 風 

 
「風叙音」Vol.13(夏)は7月30日発行です。  
 
 

 

俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.13(夏)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

写真家の永岡和子同人の 「和子の記録 フォト&俳句」
 
    ブログが開設されました。
 
      http://blog.goo.ne.jp/katuraju/   
       
「谺」(8月号) に、「風叙音」 Vol.12(春)より

  次の句が紹介されました。

  ・一切の音捨て去りし雪の朝  高山芳子 
 
「風叙音」Vol.12(春)は4月30日発行です。  

  

俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.12(春)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

「谺」(4月号) に、「風叙音」 Vol.11(冬)より

  次の句が紹介されました。

  ・風入れるだけの帰郷やこぼれ萩  小山昌子 

文學の森 「俳句界」 (2月号) のカラー巻頭グラビア

  〈俳句界ニュース〉 に、「風叙音」 第10号刊行

  祝賀会の様子が写真とともに紹介されました。

角川 「俳句」 (2月号) 〈俳壇ニュース〉 に、

 「風叙音」 第10号刊行祝賀会の様子が

 写真とともに紹介されました。  

文學の森 「俳句界」 (2月号) に、

 笙鼓七波の近詠6句が掲載されました。

  〈チョコレートグラミー〉

  ・立春の白一面となりし午(ひる) 

  ・吾が姓の名の地を訪ふや冴えかへる

  ・保元の乱に先祖が末黒葦

  ・薄氷の上を下をと風の音

  ・春遅々とチチとライター点しけり 

  ・チョコレートグラミーの稚魚吐く余寒

「風叙音」Vol.11(冬) は1月30日発行です。

  

俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.11(冬)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

「谺」(1月号) に、「風叙音」 Vol.10(秋)より

  次の句が紹介されました。

  ・くつきりと那須連山や鯉のぼり  安良城 京 

毎日新聞出版 「俳句αあるふぁ 増刊号・旅の歳時記」 の

  巻頭グラビアに、次の句が掲載されました。

   爽やかやモンマルトルの白き風  笙鼓七波 

毎日新聞社 「俳句αあるふぁ 増刊号・旅の歳時記」 に、

  写真・文(笙鼓七波)とともに、 「風叙音」 の次の〈海外詠〉

  7句が掲載されました。

  ・爽やかやモンマルトルの白き風 〈フランス・パリ〉笙鼓七波

  ・ミモザ咲く遙かニースの甃(いしだたみ)〈フランス・ニース〉永岡和子

  ・麦秋やロンバルディアに雲の湧き 〈イタリア・ロンバルディア〉桜井通雄

  ・ゴシックの寺院儼とし冬の旅 〈オーストリア・ウィ―ン〉渡辺克己

  ・水煙に二重の虹の大瀑布 〈ジンバブエ・ザンビア国境 ヴィクトリアの滝〉山下文菖

  ・モンタナの大いなる秋娘嫁く 〈アメリカ・モンタナ〉永井清信

  ・ピアノバー筝曲流る春異國 〈中国・上海〉加藤三恵

角川 「俳句年鑑 2015年版」 に、次の5句とともに
 
  「風叙音」 が紹介されました。

  ・卯波立つ岬三百六十度  笙鼓七波

  ・梅雨明けて沖から解ける波頭  今村 廣

  ・雲払ひ高きに在るや冬の月  角田美智

  ・背を正し折目つけたる初日記  山田詠子

  ・春雨や傘を傾げて江戸しぐさ  安良城 京

11月10日(月)にウエップ 「WEP俳句通信」 の

  《超結社句会 新12番勝負》 が行われました。

  「玉藻」 主宰の星野高士氏、「泉」 主宰の藤本美和子氏、 

   「唐変木」 代表・「や」「晨」 同人の菊田一平氏、

  神野紗希氏、「未来図」 同人の新海あぐり氏、

   そして笙鼓七波が参加。

11月7日(金)に 「風叙音」 第10号刊行祝賀会を、東京都中央区の

 晴海トリトンスクエア39階 「サミット晴海(なだ万)」 にて開催しました。

「風叙音」Vol.10(秋)は10月25日発行です。

  

俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.10(秋)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

「谺」(9月号) に、「風叙音」Vol.9(夏)より

 次の句が紹介されました。

  ・腰高のポプラ並木や五月来ぬ  桜井通雄 

「風叙音」Vol.9(夏)は7月25日発行です。

  

俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.9(夏)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

日本伝統俳句協会 「花鳥諷詠」(7月号)

  「プロフィール―笙鼓七波」が掲載されました。

「郭公」(7月号)〈俳壇の今〉 に、「俳句」(5月号)

 次の句の評釈が掲載されました。

  ・一月の空一月の気の流る  笙鼓七波 

ウエップ「WEP俳句通信」(80号) に、

 笙鼓七波の近詠7句が掲載されました。

  〈連鎖〉

  ・春風や浜名の湖に星を生み 

  ・ものゝ芽のもろもろにさす月あかり

  ・蝶飛んで日輪の炎に重なりぬ

  ・マジシャンの種仕込みをる朧の夜

  ・谿底へ連なり墜つる花の瀧 

  ・木偶となり風に抱かれ新樹中

  ・驟雨来て思索の連鎖遮れり

「谺」 (6月号) に、「風叙音」Vol.8(春)より

 次の句が紹介されました。

  ・シベリアをどつと吐き出す嚏かな  永嶋隆英 

角川 「俳句」 (5月号) に、笙鼓七波の7句が

 掲載されました。

   〈さくらがひ〉

  ・一月の空一月の気の流る 

  ・白鳥の白のみありて山の湖

  ・春の雪恋の色して降りにけり

  ・白魚の黒目黒目の何見つむ

  ・波音は駿河の海の桜貝 

  ・抽斗にちびたクレヨン虹立てり

  ・江戸つ子になりて一献初松魚

「風叙音」Vol.8(春)は4月15日発行です。

 

俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.8(春)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

「谺」 (3月号) に、「風叙音」Vol.7(冬)より

 次の句が紹介されました。

  ・台風の進路にありし初任地名  千代延喜久美 

文學の森 「俳句界」 (2月号) に、「風叙音」Vol.6(秋)より

 次の句が紹介されました。 

  ・おぼろなる木立の先の奥の院  石井マサ子 

「風叙音」Vol.7(冬)は1月15日発行です。

 

俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.7(冬)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

「谺」 (1月号) に、「風叙音」Vol.6(秋)より

 次の句の評釈が掲載されました。 

  ・ヴィオロンの海に流るゝ涼夜かな  笙鼓七波 

  ・桐一葉影より先に落ちにけり  笙鼓七波

  ・敗戦忌薯奪り合ひし兄病めリ  加藤三恵

  ・ひもじさもビンタも無くて終戦忌  今村 廣

角川 「俳句」 (1月号) に、笙鼓七波の第三句集

 『花信風』 (角川書店) の書評が掲載されました

  (「風の匂い」「魔法をかけたような作品」 評者:鈴木章和氏)

      ・奥千本億千万の花の宴  笙鼓七波 

  ・落つるほど明るくなりし椿かな  同

  ・撫子のたゞあるがまゝ咲きにけり  同

  ・冬を愛す魂の透けゆく京なれば  同

  ・かくれんぼ遊びがいつか冬籠  同

  ・立山に似合ひの月のかゝりけり  同 

毎日新聞出版 「俳句αあるふぁ 増刊号・日本の祭り歳時記」 の

  巻頭グラビアに、次の句が掲載されました。

   江戸つ子になりて姐さん神輿舁く  笙鼓七波 

毎日新聞社 「俳句αあるふぁ 増刊号・日本の祭り歳時記」 に、

 三社祭の写真(渡辺克己)・文(笙鼓七波)とともに

   「風叙音」 の次の〈祭り〉の句6句が掲載されました。

  ・江戸つ子になりて姐さん神輿舁く  笙鼓七波 

  ・鉢巻に紅朱くひき女子衆  高山芳子

  ・スカイツリー三社祭を独り占め  泊 白汀

  ・浅草の神輿の渡御や人の波  永井清信

  ・三社祭熱き血潮の火花散る  風  香

  ・天地や老若男女三社祭   渡辺克己

角川 「俳句年鑑 2014年版」 に、次の6句とともに

 「風叙音」が掲載されました。

  ・片蔭や吾が分身を置いてみる  笙鼓七波

  ・尋ね家は地図の合はせ目揚雲雀  今村 廣

  ・墨堤や春灯にじむ雨上り  加藤三恵

  ・閉めかねて佇ちつくし居る良夜かな  角田美智

  ・鈴蘭や教へたまひし君何処  永岡和子

  ・いち速く猫が座りし雛の段    小山昌子

「谺」(12月号) に、「風叙音」Vol.6(秋)より

  次の句が紹介されました。

  ・退院の時の来りて薔薇の花  久下洋子 

日本伝統俳句協会 「花鳥諷詠」(12月号)

 笙鼓七波 「漱石から芥川へ」 が掲載されました。

「風叙音」Vol.6(秋)は10月15日発行です。

 

俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.6(秋)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

笙鼓 七波句集 『花信風』 (角川書店) の一句が、

  「谺」 (9月号) の 「今月の一句」 (評者:副主宰

    有馬五浪氏) で紹介されました。

  ・よその妻借りて脱兎の運動会  笙鼓七波

最新の歳時記 『全季俳句歳時記』 (青弓社、

  8月刊)に、「風叙音」 の24俳人・89句が、

  例句として採用・掲載されています。

笙鼓 七波句集 『花信風』 (角川書店) の一句が、

  清水哲男 「増殖する俳句歳時記」 (7月30日・

  評者:土肥あき子氏) で紹介されています。

  ・水を打つ曲りさうなるこゝろにも  笙鼓七波

笙鼓 七波句集 『花信風』 (角川書店) の一句が、

  「沖」 (能村研三主宰・8月号) の表紙裏 (表2) で

  紹介されました。

  ・八月を象の隊列運び往く  笙鼓七波

今村 廣句集 『蜆のつぶやき』 (ふらんす堂) が、

  「ふらんす堂編集日記」 (山岡社長) で紹介されています。 

    http://fragie.exblog.jp/d2013-06-11/

「風叙音」Vol.5(夏)は7月10日発行です。

俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.5(夏)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

笙鼓 七波句集 『花信風』 (角川書店) が刊行されました。

    http://fusion.p-kit.com/page0008.html

今村 廣句集 『蜆のつぶやき』 (ふらんす堂) が刊行されました。

    http://fusion.p-kit.com/page0008.html

 

松山・国重要文化財 萬翠荘のホームページ

  「俳句の殿堂」 に、笙鼓七波の100句が掲載されました。

    http://www.bansuisou.org/event/dendou/fujyon.html     

「風叙音」Vol.4(春)は3月25日発行です。

 

■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.4(春)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

「風叙音」Vol.3(冬)は12月25日発行です。

 

■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.3(冬)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

角川 「俳句年鑑 2013年版」 に、次の5句とともに

 「風叙音」が紹介されました。

  ・逢引の女と来る時雨かな  笙鼓七波

  ・浜茄子やブルーの海の竜宮路  今村 廣

  ・春愁や鏡の奥のくもり拭く  加藤三恵

  ・蹲(つくばひ)にたゆたひてあり冬紅葉  角田美智

  ・父母遙か共に札打つ夏遍路  永岡和子

松山・国重要文化財 萬翠荘にて、直筆色紙・写真が

  展示されています。

  ・観念の眼を閉ぢてをり春の夢  笙鼓七波

「風叙音」Vol.2(秋)は9月25日発行です。

 

■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) Vol.2(秋)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

「風叙音」創刊号が 『俳句界』 9月号で紹介されました。
 
 「楽しみな雑誌が現われた」 
 
「風叙音」創刊号(6月25日発行) を刊行しました。

  

■俳句季刊雑誌 「風叙音」(フュージョン・fusion) 創刊号(夏)

    http://fusion.p-kit.com/page214914.html

 

 みなさんこんにちは。

風叙音・fusionのホームページをご覧いただきまして

  ありがとうございます。

風叙音・fusionは、俳句に遊び、俳句を楽しむサイトです。
風叙音・fusionとは、融合ということです。 

俳句を愛する皆さんと融合し、親和できればと思います。

                                

                                        
風叙音(フュージョン)         笙鼓七波

              
ぼうたんの開きて静寂(しじま)定まりぬ

葉柳や梳りゆく濠の風

薄絹の紫衣に黄泉あり茄子の花

ぼろゝんとぼろんかづらの刻うてり

水天の蓮よ光陰寂まれり 

中空にサフラン海のかをりたち

蘆の海軈て穂絮の風となり

                             (角川学芸出版「俳句」2009年12月号より)

                                                    

  プロフィール

笙鼓七波(しょうご ななみ)

        

「風叙音」(fusion・フュージョン) 主宰

日本伝統俳句協会 

早稲田大学オープンカレッジほか

俳句講座講師

句集に、『凱風』(ふらんす堂)、『勁風』(角川書店)、『花信風』(角川書店)                 

俳句は象徴詩であると思っています。私にとっての俳句は、

東洋的な俳句の精神と西洋的な詩の精神とを融合し、

調和世界を現出することにあります。