今日の一句                   (2013年10月)

色鳥や民族服のエトランゼ 笙鼓七波        

  10月31日(木)

紅葉忌江戸紫のツリーかな 笙鼓七波          

  10月30日(水)

殺したきひとはあらずや鳥兜 笙鼓七波                

  10月29日(火)

雁瘡や思惟も痒みも忘れられ 笙鼓七波      

                                                                 by Miss Sydney Marie

  10月28日(月)

冷まじや古書の余白に「死」(デス)の文字 笙鼓七波 

  10月27日(日)

橙の色を留めて暮にけり 笙鼓七波      季節の花 300

  10月26日(土)

種瓢あしたの風に揺られをり 笙鼓七波        季節の花 300

  10月25日(金)

歪とは木瓜の実のためある言葉 笙鼓七波       

  10月24日(木)

敗荷のヤレにぶつかる風の音 笙鼓七波      季節の花 300

  10月23日(水)

あさつてにゆきかく話鷹の爪 笙鼓七波        

  10月22日(火)

更にまた夜に夜を継いで烏瓜 笙鼓七波 季節の花 300

  10月21日(月)

鳥兜友は樺太引揚者 笙鼓七波              季節の花 300

  10月20日(日)

柚子点(た)らすおしなべて疾く別世界 笙鼓七波 

  10月19日(土)

杜鵑草風来も飛ぶを許されず 笙鼓七波 季節の花 300

  10月18日(金)

菱の実や猫の眸に映りをり 笙鼓七波   季節の花 300

  10月17日(木)

月草や露を次ぎゆく青き夢 笙鼓七波         

  10月16日(水)

何時迄草風に吹かれて忘れられ 笙鼓七波    

  10月15日(火)

海桐の実そは海人の血の臭ひ 笙鼓七波  季節の花 300

  10月14日(月)

ゆるゆると物忘れ増え紫苑剪る 笙鼓七波      

  10月13日(日)

朱欒の来パラパラダンス始まりぬ 笙鼓七波 季節の花 300

  10月12日(土)

木犀の香りは死者の使ひなり 笙鼓七波             

  10月11日(金)

蓮の実飛ぶ男はスカイダイヴィング 笙鼓七波    季節の花 300

  10月10日(木)

団栗を運ぶ栗鼠の目どんぐり眼 笙鼓七波    

  10月9日(水)

思はれてゐるとは知らず思草 笙鼓七波   季節の花 300

  10月8日(火)

吾亦紅口を噤みて茶に変はる 笙鼓七波      

  10月7日(月)

無口でも目立つてしまふ吾亦紅 笙鼓七波     

  10月6日(日)

菩提子を拾ひし人の祈りかな 笙鼓七波        季節の花 300

  10月5日(土)

茘枝熟れ苦言を呈す朱唇かな 笙鼓七波  季節の花 300

  10月4日(金)

山廬忌や秀麗富士の屹立す 笙鼓七波       

  10月3日(木)

酒ありて奈良井の宿の零余子飯 笙鼓七波       季節の花 300

  10月2日(水)

天高し吾ら昭和の同窓生 笙鼓七波          

  10月1日(火)